履歴書の書き方で印象が変わる!具体的な書き方や作成のポイントを徹底解説

履歴書の正しい書き方がわからず、就活や転職活動で苦戦する人は多くいます。就職活動や転職活動において、履歴書は自分をアピールする重要なツールです。私はプライム上場メーカー企業で7年以上採用業務に関わり、これまで1,000人以上の方を面接してきました。この記事では、履歴書の基礎知識や具体的な書き方、注意点を解説します。記事を読めば、自信をもって効果的な履歴書を作成できます。

自分の強みを明確に書けると、魅力的な履歴書の作成が可能です。志望動機や自己PRを通じて、あなたの価値をしっかりと企業に示しましょう。

目次

履歴書の基礎知識

履歴書の基礎知識について、以下の項目ごとに解説します。

  • 履歴書の役割
  • 履歴書と職務経歴書の違い

履歴書の役割

履歴書は就職や転職の際、以下の重要な役割を果たします。

  • 基本情報の伝達
  • 経歴・能力アピール
  • 面接の話題提供
  • 第一印象の形成
  • 自己アピール

履歴書は採用担当者が応募者を選考する際の重要な判断材料です。丁寧に記入されていると几帳面さが推測でき、企業が求める人材像との適合性を確認する手段にもなります。履歴書を通じて自分の魅力を最大限にアピールし、企業の興味を引きましょう。ただし、誇張や虚偽の記入は避けてください。

履歴書と職務経歴書の違い

履歴書と職務経歴書の違いは、下記のとおりです。

履歴書職務経歴書
記入内容基本情報中心職歴の詳細や実績中心
使用場面全応募者が提出主に中途採用で使用
ページ数1〜2枚程度複数ページ
フォーマット定型フォーマット自由形式
重視点学歴や資格も重視職務経験が中心

履歴書を書く前の準備

履歴書作成の準備を怠ると、魅力を最大限にアピールできる履歴書を作成できない可能性があります。以下のステップを参考に、提出期限に間に合うよう計画的に進めましょう。

  1. 履歴書作成のスケジュールを立てる
  2. 自分に合うフォーマットを準備する
  3. 企業研究を行う

履歴書作成のスケジュールを立てる

適切にスケジュールを計画すると、余裕をもって準備を進められ、質の高い履歴書を作成できます。締切日から2週間〜1か月前には準備を開始しましょう。企業研究の時間を十分に確保し、下書き作成に余裕をもたせるのも重要です。推敲と清書の時間を設け、第三者にチェックしてもらう時間を確保すると安心です。

郵送で提出する場合は投函期限を確認し、予備の履歴書も用意しましょう。

自分に合うフォーマットを準備する

JIS規格の一般的な履歴書フォーマットの使用をおすすめします。業界や企業によっては独自のフォーマットを指定する場合もあるため、応募先の要件を必ず確認してください。自分の経歴や志望動機に合わせたフォーマット選びも重要です。職歴が豊富な場合は職歴欄が大きいフォーマットを選びましょう。

資格や特技をアピールしたい場合は、資格・特技欄が充実したフォーマットをおすすめします。新卒の場合は、学歴や課外活動の欄が詳細なフォーマットを選びましょう。手書き用とパソコン入力用のフォーマットを両方用意しておくと便利です。オンライン応募の場合は、WEB履歴書フォーマットを忘れずに確認してください。

多くの企業が独自のWEBフォームを用意しています。場合によっては、履歴書作成サービスやテンプレートの活用もおすすめです。ツールの活用により、プロフェッショナルな印象の履歴書を作成できます。選んだフォーマットのサイズや用紙の種類、必要な項目がすべて含まれているかを必ず確認しましょう。

企業研究を行う

応募先企業についての理解を深めるため、以下の情報収集と分析が大切です。

  • 企業の業界や事業内容
  • 歴史や規模
  • 経営理念やビジョン
  • 最近のニュースや業績
  • 求められる人材像
  • 競合他社との違いや強み

情報の把握により、企業が求める人材像に合わせた履歴書を作成できます。企業研究の際は、企業のウェブサイトやSNSの確認、業界情報の確認、企業説明会への参加がおすすめです。社員の声や評判のチェックも有効です。情報収集だけでなく、情報を分析して自分なりの考察も加えましょう。

企業の課題や問題点を考え、自分がどのように貢献できるかを検討すると、より説得力のある履歴書を作成可能です。企業研究は時間がかかる作業ですが、面接でも役立つ知識を得られます。
» 面接対策の基本を解説

【項目別】履歴書の書き方

履歴書の書き方について、以下の項目別に説明します。

  • 日付・氏名・生年月日
  • 住所・連絡先
  • 学歴
  • 職歴
  • 免許・資格
  • 志望動機
  • 自己PR
  • 本人希望欄

日付・氏名・生年月日

履歴書の日付・氏名・生年月日欄は、応募者の基本情報を記入する重要な部分です。日付と生年月日は西暦で記入します。氏名は楷書で丁寧に書き、ふりがなをつけてください。印鑑の押し忘れに注意が必要です。記入ミスがあると応募者の信頼性を損なう可能性があるため、細心の注意を払いましょう。

住所・連絡先

現住所と郵便番号は、正確に記入してください。正確な記入により、採用担当者からの連絡を確実に受け取れます。携帯電話番号やパソコンからのメールを受信できるメールアドレスを記入します。連絡可能な時間帯の明記も重要です。転居予定がある場合は、新住所と引越し予定日も記入します。

現住所が実家と異なる場合は、実家の住所も記入しておくと安心です。

学歴

履歴書の学歴欄は、一般的に最終学歴から遡って記入します。入学年月と卒業年月を明記しましょう。学校名は正式名称を使用し、学部・学科名まで記入してください。中退や休学の経験がある場合は、理由を簡潔に説明しましょう。留学経験がある場合も忘れずに記入してください。

大学院に進学した場合は、修士課程か博士課程かを明記します。通信教育や専門学校の経験も重要な学歴です。高校以降の学歴を中心に記入しますが、学歴に空白期間がある場合は理由を簡単に説明しましょう。

職歴

入社年月と退職年月も正確に記入してください。会社名は正式名称で記入し、職位や役職も併記します。最新の職歴から順に遡って記入します。在学中のアルバイトは記入不要ですが、長期の空白期間がある場合は理由を簡潔に説明しましょう。転職回数が多い場合は、主要なものに絞って記入してください。

派遣や契約社員として働いていた場合は、雇用形態の明記が大切です。職歴がない場合は「職歴なし」と正直に記入してください。現在も勤務中の場合は、退職年月の欄に「現在に至る」と記入すると、現在の就業状況を明確に伝えられます。

免許・資格

取得した資格を適切に記入し、採用担当者に自分の能力をアピールしましょう。取得年月を新しい順に書き、資格の正式名称を使用します。有効期限がある場合は明記し、業務に関連する資格を優先的に記入します。取得見込みの資格も記入可能です。記入例は以下のとおりです。

  • 2023年6月:日商簿記検定2級
  • 2022年3月:TOEIC850点
  • 2021年9月:ITパスポート
  • 2020年12月:普通自動車第一種運転免許

複数の資格がある場合は、箇条書きで整理すると見やすくなります。取得に向けて学習中の資格は「取得予定」と記入してください。業界標準の資格は必ず記入し、資格の級や種類も明記しましょう。

志望動機

志望動機は、応募企業に対する熱意と自分の適性を伝える重要な項目です。企業の理念や事業内容に共感した点を具体的に伝えましょう。スキルや経験を活かせる部分を明確に示すと、企業にとって価値ある人材としてアピールできます。以下の点を盛り込むと効果的です。

  • 過去の実績と企業の求める能力のマッチング
  • 入社後に達成したい具体的な目標
  • 企業の課題や市場動向に対する自分の考え

志望業界や職種への強い興味・関心も伝えましょう。企業の成長性や将来性への期待を示すと、長期的な貢献意欲をアピールできます。製品やサービスに対する評価や社風との相性についても触れると有効です。自分のキャリアプランと企業の方向性との一致を強調すると、説得力が増します。

自己PR

自己PRでは、自分の長所や強みを簡潔に説明しましょう。エピソードや実績を交えて以下のように説明すると、より説得力が増します。

私の長所はコミュニケーション能力の高さです。前職では部署間の連携が不足していた問題を解決するため、定期的な情報共有会議を実施し、業務効率が20%向上しました。新しい環境への適応力も私の強みです。海外留学の経験から、異文化の中でも柔軟に対応できる力が身に付きました。

留学経験を活かし、グローバルな視点で業務に取り組めると考えています。志望動機にもあるように、貴社の革新的な事業展開に惹かれており、私のスキルと経験を最大限に発揮できると確信しております。

客観的な事実や数字を用いて自己PRすると、より具体的で信頼性の高いアピールが可能です。簡潔でわかりやすい文章を心がけましょう。

本人希望欄

転職活動を成功させるためには、自分の希望を明確に伝えるのが重要です。本人希望欄には、以下の希望条件を簡潔に記入しましょう。

  • 希望する職種や業種
  • 希望する勤務地
  • 希望する給与や待遇
  • 転居の可否や通勤時間の制限
  • 入社可能時期
  • 特殊な勤務形態への対応可否
  • 希望する雇用形態
  • 残業や休日出勤への対応可否

情報を明確に提示すると、企業側も採用の判断がしやすくなります。希望する福利厚生や研修制度、特別な要望があれば、簡潔に記入しましょう。適切な情報の記入により、自分に合った企業とのマッチングが期待できます。

履歴書を書く際の注意点

履歴書作成の際には、黒のボールペンで丁寧に記載しましょう。注意点は以下のとおりです。

  • 誤字・脱字は避ける
  • 修正液は使わないようにする
  • 略字は使わないようにする

誤字・脱字は避ける

採用担当者に良い印象を与え、自分の能力を正確に伝えるためには、誤字・脱字に注意が必要です。以下の点に注意しましょう。

  • 下書きの作成
  • 見直しの実施
  • 漢字の慎重な使用
  • 同音異義語への注意
  • 読み上げによる確認

専門用語や固有名詞は慎重に確認してください。時間に余裕がある場合は、一度書き上げた後に時間を置いて再度確認します。見落としていた誤りに気づきやすくなります。第三者による確認も有効です。自分では気づかない誤りを指摘してもらえる可能性があるため、信頼できる人に協力を求めましょう。

修正液は使わないようにする

修正液の使用は書類の見た目を損ない、不誠実な印象を与えます。下書きをして、清書前に内容を確認してください。適切なペンを選び、練習してから書きましょう。予備の用紙を準備しておくと安心です。間違えたときは、新しい用紙で書き直してください。

略字は使わないようにする

企業名は正式名称で、住所は都道府県名から省略せずに記入します。資格名も正式名称で、数字は漢数字で記入しましょう。略字や省略形を避けると、履歴書の見た目が整い、読み手に好印象を与えられます。略語や業界用語は避け、一般的な表現を使用しましょう。採用担当者が理解しやすい文章を心がけてください。

履歴書の書き方に関するよくある質問

履歴書の書き方について、よくある質問と回答は以下のとおりです。

  • 手書きとパソコンどちらが良い?
  • アルバイト経験は書いたほうがいい?
  • 履歴書を使い回ししてもいい?

手書きとパソコンどちらが良い?

手書きとパソコンのどちらが良いかは、状況によって異なります。両方にメリットとデメリットがあるので、企業の指定や業界の慣習に従いましょう。手書きの履歴書は、誠意が伝わりやすいメリットがあります。一方で、読みにくい場合があるため、丁寧な文字での清書が大切です。

パソコンで作成した履歴書は読みやすく美しい仕上がりになりますが、個性が出にくいデメリットがあります。適切なフォントと書式選びが重要です。IT系企業では、パソコン作成の履歴書を好む傾向があります。業界や企業によって好みが異なるので、事前に確認しましょう。どちらの書き方を選んでも、重要なのは内容です。

自分のスキルや経験を正確に伝えましょう。手書きとパソコン両方の履歴書を用意しておくと、状況に応じた使い分けができ、便利です。

アルバイト経験は書いたほうがいい?

アルバイト経験は基本的に履歴書に記入します。正社員経験がない場合、重要な情報となります。長期間継続したアルバイトは継続して働く姿勢や責任感が伝わるため、企業から高く評価されます。短期間のアルバイトは省略しても問題ありません。志望職種に関連するアルバイト経験は、積極的に記入しましょう。

応募先の仕事に経験を活かせる可能性があります。アルバイトで得たスキルや経験は具体的に記入しましょう。接客スキルやチームワーク力、リーダーシップ経験、業務改善の実績などの記入が有効です。学生時代のアルバイトは、一般的に職歴欄ではなく学歴欄に記入します。

社会人の場合は正社員経験を優先して、アルバイト経験は補足的に記入しましょう。アルバイト経験が多い場合は、代表的なものを選んでください。

履歴書を使い回ししてもいい?

履歴書の使い回しは基本的におすすめできません。企業ごとの作成が基本ですが、状況によっては一部情報の使い回しも可能です。氏名や住所、学歴などの変更がない情報は、同じものを使用しても問題ありません。志望動機や自己PRは企業に合わせて修正が必要です。使い回す場合は、以下の点に注意しましょう。

  • 内容の確認
  • 日付の更新
  • 企業名や宛名の正確な記入

複数の企業に同時に応募する場合は、注意してください。使い回しが発覚すると、印象が悪くなる可能性があります。時間がない場合には、最低限の修正を加えて使用しましょう。

まとめ

履歴書の作成は就職活動や転職活動において重要です。履歴書は自分をアピールする大切な書類です。十分に事前準備や企業研究をして、自分の強みを効果的に伝えましょう。各項目の正しい記入方法を理解し、誤字脱字や修正液の使用は避けてください。

手書きかパソコンかの選択や、アルバイト経験の記入は、応募する企業や職種に合わせた判断が重要です。注意点を意識して丁寧に履歴書を作成すれば、採用担当者に好印象を与えられ、就職や転職の成功につながります。
≫ 書類添削も依頼できるおすすめエージェント

目次