面接の当日、会場に向かいながら “マスクをつけたままでいいのかな、外すべきかな” と迷ったことはありませんか。コロナ禍のような強制力がなくなった今だからこそ、判断基準がわからなくて不安になる方が増えています。この記事にたどり着いた方も、まさにその悩みを抱えているかもしれません。
私はプライム上場メーカーで7年以上採用業務に携わり、1,000人以上の方を面接してきました。その経験から言えるのは、マスクの有無が合否を左右することは、まずないということです。ただし、場面によって「正しい対応」と「印象を下げる対応」は確実に存在します。
この記事を読み終えると、面接当日にマスクをどうするか迷わなくなります。判断基準・マスクの選び方・着脱マナー・マスク越しでも好印象を与えるコツまで、採用担当の視点でまとめて解説します。
面接でマスクをつけたまま受けて、本当に大丈夫?採用担当の正直な結論

採用担当として正直にお伝えすると、マスクをつけたまま面接を受けても、それだけで印象が悪くなることはありません。健康管理や周囲への配慮として、むしろ好意的に受け取られることも多いです。
ただし「外してください」と言われたときに慌てたり、モゴモゴした声で話し続けたりすると印象は下がります。マスクそのものよりも、その場への対応力や話し方のほうが、採用担当には刺さります。
マスクの有無は合否に直結しない
面接で評価されるのは、あなたの職務経験・スキル・入社意欲・コミュニケーション能力です。マスクの有無は、それらの評価には原則として影響しません。実際に私が担当した1,000人超の面接でも、マスクを理由に評価を落とした事例はありません。
ただし、面接官によっては「マスクを外した状態で表情を見たい」という方もいます。指示があれば従うことを前提に、あとは自分が話しやすいほうを選んで問題ありません。
ただし「外してください」と言われる場面は確実にある
特に最終面接・役員面接では、マスクを外すよう求められるケースがあります。理由は、表情や声のニュアンスをダイレクトに感じたいという採用担当側の意図です。指示に素直に従える柔軟性もまた、評価のひとつになります。
- 一次・二次面接:マスク着用のままが多い
- 最終・役員面接:「外してください」と言われる可能性が上がる
- 医療・介護系の企業:衛生意識の観点からマスク着用が歓迎されることも
- 外資系・IT系ベンチャー:服装規定が緩いぶん、マスクも個人の判断に委ねられがち
マスクをするかどうか、どう判断すればいい?3つの確認ポイント

「着けるべきか、外すべきか」を迷ったとき、以下の3つの順番で確認するのがおすすめです。事前に答えが出れば当日の迷いはゼロになり、面接本番に集中できます。
① 企業・面接官からの指示を最優先にする
もっともシンプルな基準は、企業側の指示に従うことです。面接の案内メールに「マスクの着用をお願いします」「マスク不要です」などの記載がある場合は、それに従ってください。指示通りに行動できることは、社会人の基本的なビジネスマナーとして評価されます。
採用担当からの指示を無視してマスクを着用・非着用にするのは、どちらも印象ダウンにつながります。案内メールは受け取ったら必ず最後まで読む習慣をつけてください。
② 事前に企業の求人・HPで方針を確認する
企業ウェブサイトのニュースリリース・採用ページ・SNSアカウントで、最近の社内行事やオフィスの様子を確認するのも有効です。社員がマスクをしているかどうか、社風の雰囲気をつかむヒントになります。
どうしても情報が得られない場合は、面接日程の確認メールを返信する際に一言添えましょう。「当日のマスク着用についてご指示がありましたら教えていただけますでしょうか」と聞けば、事前準備を怠らない丁寧さも同時にアピールできます。
③ 迷ったらマスク持参で現場判断がベスト
指示も情報もない場合は、マスクを持参して現場の状況を見て判断するのが最も賢明です。受付や待合室でほかの方がどうしているか、面接官がマスクをしているかを確認してから対応しましょう。
【迷ったときの確認フロー】
1. 案内メールに指示がある → 指示に従う
2. 企業HPや採用ページで社内の様子を確認する
3. 上記で判断できない → マスク持参で現場判断。受付スタッフや面接官に合わせる
4. 体調不良・感染予防の事情がある → マスク着用の旨を面接官に一言添える
面接で使うマスクの選び方、採用担当が気にするポイント

マスクの合否への影響は小さいとはいえ、清潔感や身だしなみへの意識は確実に評価に反映されます。服装や髪型と同じように、マスクも選び方でビジネスマナーの意識が伝わります。
色は白か薄いグレーの不織布マスクが基本
面接に持参するマスクは、白または薄いグレーの不織布マスク(使い捨て)が最も無難です。理由は、清潔感があり顔の印象を邪魔しないから。不織布タイプは形が崩れにくく、口元のラインも整って見えます。
| 項目 | OK | NG |
|---|---|---|
| 色 | 白・薄いグレー | 黒・カラフル・柄入り |
| 素材 | 不織布(使い捨て) | 布製・ウレタン製 |
| 状態 | 未使用・折り目が整ったもの | 使い古し・汚れあり・折り目なし |
| サイズ | 顔にフィットするもの | 大きすぎ・小さすぎ |
| 化粧 | 口紅・ファンデが付いていない | 化粧品の汚れあり |
予備マスクを必ず1枚以上持参する
面接直前にマスクが破れたり、汗や化粧で汚れてしまうことがあります。予備マスクを清潔なチャック付き袋に入れて持参しておけば、万が一の際も慌てずに対応できます。細かい準備が行き届いている人は、社会人としての計画性が高い印象を与えます。
- 本番用マスク(当日着用):清潔な不織布マスク1枚
- 予備マスク:チャック付き袋に入れて1〜2枚
- 複数社の面接が続く場合は面接ごとに交換する
- 女性の場合:口紅がついた場合にすぐ交換できるよう余分に持つ
マスクの着け方・外し方で印象が変わる、面接での正しいマナー

「マスクをしている/していない」よりも、着脱の立ち居振る舞いのほうが採用担当には見えています。丁寧な所作は「マナーのある人」という印象を与え、面接全体の評価につながります。
マスクを着けたまま面接するときの3つのポイント
- 入室前に整える:受付や控え室で鏡を確認し、マスクのズレ・しわ・鼻元の隙間をなくす
- 表面に手を触れない:着用中はマスクの表面に触れない。調整が必要なときは耳掛け部分を持つ
- 口元が隠れていても姿勢と目線で補う:視線をしっかり面接官に向け、うなずきを意識的に大きくする
マスクをしていると声がこもりやすくなります。入室のあいさつから意識的に1.5倍の声量を心がけてください。声がしっかり届くだけで、面接官の印象は大きく変わります。
「マスクを外してください」と言われたときの対応手順
面接官から「マスクを外していただいて構いません」と言われたときは、素直に従いましょう。以下の手順で丁寧に対応すると、マナーの良さが伝わります。
- 「承知しました、失礼します」と一声かけてから外す
- 耳掛けを持ちながら、マスクの表面に触れないよう外す
- 外したマスクは折りたたんで清潔なケース or チャック付き袋へ収納する
- 外したあとは顔を触らず、すぐに姿勢を整えて面接を再開する
【外すときのひと言例】
「承知しました。それでは失礼します。」(シンプルが一番)
【健康上の理由で外せない場合の例】
「申し訳ありませんが、アレルギーの症状があるためマスクを着用させていただいてもよろしいでしょうか。ご不便をおかけします。」
マスク越しでも好印象を与える4つのコツ

マスクをしている状態でも、工夫次第でしっかり好印象を伝えられます。以下の4つを意識するだけで、マスクなしの状態に近い印象を与えることができます。
① 声量・滑舌を「1.5倍」意識する
マスクは声を吸収し、口の動きを隠すため、声が届きにくく・聞き取りにくくなります。普段より1.5倍程度の声量を意識し、語尾まではっきり発音することが大切です。話すスピードをわずかに落とすだけでも、明瞭さは格段に上がります。
- 入室のあいさつで声量を確認する(最初が基準値になる)
- 語尾を明確に発音する(「です・ます」が特に大切)
- 抑揚をつけて話す(モノトーンになりがちなので意識する)
- 滑舌トレーニング:「たちつてと・なにぬねの」を毎朝10回練習
② 目元・眉・うなずきで感情を伝える
マスクで口元が隠れているからこそ、目元と眉の動きが感情表現の主役になります。笑顔のときは目じりが下がり、眉が自然に上がります。「目で笑う」ことを意識して練習しておくと、マスク越しでも表情豊かな印象を与えられます。
うなずきも重要です。面接官の話を聞くときに大きめのうなずきを入れることで、「ちゃんと聞いています」「共感しています」というメッセージが伝わります。
③ 手のジェスチャーで言葉を補う
数字や大きさ・方向を伝えるときは、手のジェスチャーを自然に取り入れましょう。「3つのポイントがあります」と言いながら指を3本立てる、といった動作は相手の理解を助け、説明力の高さを印象づけます。
ただし過剰なジェスチャーは逆効果です。あくまで言葉を「補足する」ための動作に留め、相手の反応を見ながら量を調整してください。
④ メガネが曇らない対策を事前にしておく
眼鏡をかけている方は、マスクからの息がレンズに当たって曇ることがあります。面接中に何度もメガネを拭く動作は集中力のなさに見えてしまうため、事前に対策しておきましょう。
- ノーズワイヤーを鼻の形にしっかり密着させる(息が上に漏れにくくなる)
- メガネを鼻の先端にわずかに下げると曇りが軽減される
- 曇り止めスプレーをレンズに塗布してから面接に臨む
- 通気性の高い不織布マスクを選ぶ(息がこもりにくい)
WEB面接(オンライン面接)でのマスク、基本はどうする?

オンライン面接では感染リスクが生じないため、基本はマスクを外して受けるのが正解です。マスクを着用したままでは口元の動きが見えず、声も聞き取りにくくなります。表情をダイレクトに伝えられるオンライン面接の強みを、マスクで消してしまうのはもったいない。
» 成功のチャンスを広げるWeb面接の事前準備とフォローアップ
オンライン面接ではマスクを外す、ただし例外もある
自宅や個室など安全な環境であれば、マスクは外して参加しましょう。カメラ越しに笑顔が伝わることで、信頼関係の構築が格段にスムーズになります。
ただし、体調不良・アレルギー・皮膚のトラブルなどでマスクが必要な場合は、面接開始前に「健康上の理由でマスクを着用させてください」と一言伝えてください。理由を明かすことで、採用担当も状況を理解して対応してくれます。
オンライン面接の見た目チェックリスト
- カメラの位置を目線の高さに合わせる(見下ろし・見上げNG)
- 顔に自然光または照明が当たる場所で受ける(逆光は表情が見えにくい)
- 背景はシンプルなもの、または仮想背景を使用する
- 上半身の服装は面接用スーツ・ジャケットを着用する
- カメラ・マイク・インターネット接続を開始30分前に動作確認する
オンライン面接では画面の中央に位置し、姿勢を正して前傾気味に座ると積極性が伝わります。カメラを見て話すことでアイコンタクトができているように見えます(画面内の相手の顔ではなくカメラを見る)。
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面接でのマスクに関するよくある質問

- マスクをつけたまま面接を受けても合否に影響しませんか?
-
マスクの有無だけで合否が変わることは基本的にありません。採用担当が評価するのは、経験・スキル・意欲・コミュニケーション能力です。ただし面接官から外すよう指示された場合はスムーズに従う柔軟性が大切です。
- 面接官がマスクを外すよう言ってきたらどう対応すればいい?
-
「承知しました、失礼します」と一声かけてから、耳掛けを持ってマスクを外しましょう。外したマスクはチャック付き袋やケースに収納し、テーブルの上に置かないようにしてください。健康上の事情がある場合は「アレルギーのため着用させていただけますか」と丁寧に伝えれば大丈夫です。
- マスクの色は黒でも大丈夫ですか?
-
黒いマスクは個性が強く、ビジネスシーンによっては威圧感を与えてしまうことがあります。面接では白か薄いグレーの不織布マスクが最も無難です。企業カルチャーによっては黒でも問題ない場合もありますが、迷ったら白を選ぶのが安全です。
- オンライン面接でもマスクをしたほうがいいですか?
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オンライン面接では、基本的にマスクを外して参加するのが正解です。感染リスクがない環境で表情や声がしっかり伝わるほうが、面接官との信頼関係を築きやすくなります。体調や健康上の事情がある場合は、開始前に一言伝えれば問題ありません。
- マスクをしていると声が通りにくいのですが、どうすれば改善できますか?
-
普段より1.5倍程度の声量を意識し、語尾まではっきり発音することが大切です。話すスピードをわずかに落とすと聞き取りやすさが大幅に改善されます。また、通気性の高い不織布マスクに変えることで声がこもりにくくなります。
- 複数回の面接があります。毎回新しいマスクを使うべきですか?
-
はい、できれば面接ごとに新しいマスクを使うのがおすすめです。使い古したマスクは型崩れや汚れが目立つことがあり、清潔感の印象に影響します。特に複数の面接を同日にこなす場合は、予備マスクを数枚持参しておくと安心です。
まとめ:面接でのマスクは「場の状況」と「丁寧な対応」が全て

面接でのマスクについて、採用担当の視点から解説してきました。重要なポイントを整理します。
- マスクの有無は合否に直結しない。評価されるのは経験・スキル・対応力
- 企業からの指示を最優先にする。指示がなければマスク持参で現場判断
- マスクは白か薄いグレーの不織布マスク(未使用)を選ぶ
- 予備マスクをチャック付き袋に入れて必ず持参する
- 「外してください」と言われたら「承知しました」と素直に従う
- マスク越しでも:声量1.5倍・目元で笑顔・うなずきを意識する
- オンライン面接では原則マスクなし
面接は限られた時間の中で自分をアピールする場所です。マスクの対応に不安を残さないために、今回の内容を事前に頭に入れておきましょう。当日は判断基準を持った上で面接に臨むことが、落ち着きと自信につながります。
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